設定・西国人-交易路

古くから交易を生業にしていた無名騎士藩国民にとって、交易路とは常に共にある存在である。その多くが生まれついての商人である無名騎士藩国民は、生まれた赤ん坊の手に膠を握らせ、口には蜜を含ませる。 それは、「握った金を離さず、甘い言葉を口にするように」なるためのおまじないだと伝えられている。そんな彼らは十代も半ばになると、親や年上の兄弟に連れられて、初めての行商の旅に出かける。交易路とは、彼らの成長の場でもあるのだ。

都市には市場があり、通貨として「にゃんこ」が使われているが、物々交換の材料として、花模様付きの綿布によって取引が行われる場合もある。これは無名騎士藩国が公認した官布であり、国内でのみ、流通を許されている。これらもまた、交易路を通じて国内の各所へ運ばれていく。
市場ではこの綿布の他に、交易路を通じて、国の内外から様々な品物が運び込まれ、取引される。国内で生産した果物や穀類、綿布・毛織物の他、特産品のワインやレーズン、地元の職人が生み出した宝石の加工製品も、行商人たちの手によって扱われる。

商品を運ぶのは牛や馬、ロバ、ラクダであり、砂漠を行く際にはラクダが不可欠である。交易路では、荷物を山のように載せた馬車や牛車、背に荷を抱えたラクダやロバの姿が行き交う。
道の両端には等間隔で糸杉などが植樹されており、厳しい日差しや風を和らげ、旅人の憩う場所を提供している。また、等間隔に植樹されていることによって、道程を示す役割も果たしている。
ところで、アシル河の上流域は宝石が取れることが知られており、その旧流域に沿う形で伸びている交易路周辺でも、砂を深く掘るとかつて上流から流されてきたであろう宝石の原石がよく見つかる。交易路を行くと、交易路の脇で宝石の原石採集をしている人夫たちが汗を流している姿を目にすることができる。

交易路は国内に点在するオアシスを結ぶ形で繋がっており、そのオアシスには小集落が存在する。そこで旅行に必要な物品を揃えたり、休憩をとったりすることができる。小集落には、他の商人や家族へ向けた手紙を預かる場所が設けられており、目的地が一致する行商人にそれを預けることができる。行商人は品物だけではなく、時には他人の思いや言葉も運ぶ。交易路は、そんな義理人情の舞台ともなっているのだ。

交易路を進む際、難所となるのは環状流砂である。普段は地下10mから100m程で起きている砂の流れが、何かの拍子で地表近くまでうねりだすことがある。この為、交易路と環状流砂が交差する地点では、幅が広く長い浮き板を用意し、その上を通るようにしている。また、明らかに流砂が地表近くまで来ている場合は通行止めとなる。その時のため、交易路の脇に休憩用の施設が設けられている。

(文責・どい)

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