E56・無名騎士藩国 偵察隊用ロールプレイSS

「さて、と。偵察な訳ですが…
 うあー、ドラッカーの代わりに、今度はオーマが怖いんですけど!!」

参謀資格所有者にして、マジックアイテム・『アイオブザアーミー』を持つキギが嘆く。

「なんとも難儀な偵察行為だね、キギさん」

先行するキギ機を、真神貴弘の操るI=Dが補佐する。砂漠を行く2体のI=Dが、偵察隊の全てであった。

「いいですか?皆さんは、決して計器から目を離さないよーに。何があっても、目標を視認しようとしちゃいけませんからね?」

参謀本部に勤めている関係で、そちらからの情報がキギに届く。それが自然と、彼の目を真剣なものにさせていた。
らじゃー!と答える傍らの猫士コ・パイの二人。猫耳が揺れる。

「うはは、キギさん、学校の先生でも食っていけそうだな」

「人事じゃありませんよ、真神さん。
 避け藩国からの戦闘中継で確認したとおり、根源力30000越えの方が睨み殺されたのをお忘れなく。決して私の前に出ないでくださいよ?」

「だ、そうだ。聞こえたな?」

真神の後ろに控える猫士コ・パイが、カクカクと首を縦に振る。
…何も、口まで閉ざさなくたっていいだろうに。
肩をすくめた真神が、機体を砂丘の陰に隠しながら推移する。

二機が目指すは天輪の塔。環状流砂のその中心にそびえるその塔に、彼らの観測目標はいるはずである。

「しかし、白オーマの反応が三つか…これがどいさんなら」

「『白い三連星だ!』なんてはしゃいでるでしょうねぇ…」

同時に嫌な連想をするキギと真神。

「…まずは、戦力の分断ですね」

「連携攻撃は喰らいたくないもんだな…」

冗談を飛ばしながらも、二人は鮮やかに機体を操り砂漠を進んでいく。天輪の塔は、もう、目の前だ。

「いいか?目標を確認出来次第、後方の砲撃隊へ連絡。
 そのまま観測に移行するぞ。計器から目を離すな」

「視認は私が行います。異常を感じたら、すぐに下がってくださいね?」

二人の声に、緊張と興奮が混じる。
無名騎士藩国の戦いは、今まさに、この瞬間から始まるのだ。


<文責:どい@無名騎士藩国>

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